軽々しく「人生一(いち)」なんて言いたくないが、まぎれもなく人生一だったのである。
丸亀製麺で食べたサツマイモの天ぷらが、だ。
イモ天部門では、文句なし、ブッチギリの人生1位。
範囲を「天ぷら部門」に広げてもベスト5にランクインするであろうウマさだったのだ。
あまりにも美味かった。
あまりにも。
禁煙効果で美味く感じたのか。
それは実感もないし、わからない。
ただただ、人生一美味かった。
たしかに「揚げてから間もない」というアドバンテージはあったと思う。決して「揚げたて」ではなかったが、揚げてからそう時間は経ってない……的なコンディション。しかし、それを抜きにしても勝ち残れる実力はあったと思う。
厚さも熱さも完璧だった。
ホクホクッと。
もしもバックが黒地だったら、確実にホワンッと湯気が見えていたことだろう。
そしてなにより、味である。
甘い。絶妙な甘さ。
こんなにウマいサツマイモは食べたことない……ってくらいに絶妙な甘さとウマさ。
なんなら、サツマイモ部門でもトップ3にランクインするであろう超絶なクオリティ……。
あまりにも感動して、帰り道、同行した原田に対して「どう美味かったのか」を何度も何度も力説した。
原田は「またまたぁ〜(笑)」とか「盛りすぎでしょ〜」とか、まるで私が「宇宙人と会ってきた話」をしているかのような “ウソでしょリアクション” をしていたが、神に誓ってマジなのだ。信じてくれ。
「もう一度食べて、それでも美味けりゃ本物でしょう」
と冷静沈着な陪審員・原田が言った。
確かめなければ。
今日もガメるぞ、原田。
原田も食え、イモ天。
おごるから。