キックのパンツは持っている。
その昔、本当に使っていたからだ。
だが、あまりにも年代物すぎて、使って良いものか躊躇(ちゅうちょ)していた。
だって一番古いやつなんて軽く26年前のやつだよ?
それって、2000年代に1980年代のファッションで街に繰り出すくらいの覚悟が必要。
今の時代に、プレイステーションが発売された頃のファッションをするくらいの感覚。
そんな勇気もないので、物置から発掘後、しばし放置していた年代物のキックパンツだが、いよいよ実戦配備の時が来た。
2枚しか持っていない練習用のユニクロ運動着、どっちも絶賛洗濯中。
練習に行くためには、覚悟を決めて年代物のキックパンツを持って行かなくてはならない状況に追い込まれたのだった。
ということで、行く前に、ひとりファッションショーしてみた。
一番マシなのを持っていこうと。
まずは、わたしの持っているキックパンツの中でも最も古い26年前に買ったパンツをはいてみたのだが……
やっぱ古い。
わかりにくいけど、“いま” のキックパンツを知っている私からすると、どうにもこうにも古すぎるのだ。
しかし、Tシャツを着ていたらまだマシというか、ごまかせる。
このパンツに関しては、上半身裸になった時が非常に非常にキケンだった。
いつの時代のキックボクサーだよと。
そりゃ沢村忠の時代よりは新しい。
しかし、どうにもこうにも1990年代臭がハンパない
「おい、あのおっさん、とんでもねえパンツはいていやがるぜ」
と思われるに決まってる。
正直、これは厳しい。
却下だ。
続いては、これまた1990年代だけど、上のパンツよりは後に買ったキックパンツ。おそらく上のやつより3年後くらいのデザインだろう。
時代は立嶋篤史の全盛期だった。
悪くない。
うむ、悪くはない。
Tシャツを脱いでも……
違和感ない。
このパンツ、タイのムエタイジムにいそうな感じ。
これは今の時代でも使える……気がする。
どうかな。
ドキドキ。
続いてのパンツは、ハッキリと購入時期を覚えている。
おそらく2005年だ。
バンコクで買った。
安宿街カオサンロードの奥にあるムエタイジムに1日入門したくて、急きょキックパンツを買ったのだ。
なつかしいな。
どんだけ黄色と黒が好きなんだよって感じだ。
ちなみに、ほかにも青いキックパンツとか持っていたのだが、ゴムの部分がノビノビになっていたりで処分。
まだ使えるキックパンツを残して行ったら、なぜか黄色と黒の組み合わせしか残らなかったのである。
ふしぎ〜。
それはさておき、最後のパンツも黄色と黒。
アリだと思う。
自然だと思う。
黒というより、濃紺かなぁ〜。
Tシャツを脱いだとしても……
これまたタイのムエタイジムにいそうな感じだが、ギリギリ今の時代でもアリだろう。
たぶん。(←いまいち自信がない)
ちなみに、私の25年前の感覚だと、ムエタイパンツは「両端をペロンとめくるのがカッコイイ」みたいな印象がある。
もしくは、
両端だけでなく、「中央の文字が書いてあるところもペロンとめくると、よりタイっぽい」みたいな印象がある。
どうだろう。
これも昔の感覚なのかしら?