本屋さんに行ったら、「闇麻のマミヤ」って漫画が売ってたので買ってみた。
たぶん麻雀漫画だと思うけど、わたし、麻雀よくわからない。
単純に「マミヤ」だから買ってみた。
わたしの本名は羽鳥豪で、仕事ではGO羽鳥と名乗っているけど、漫画家としてのペンネームは「マミヤ狂四郎」。
週刊プロレスに漫画やイラストを投稿してた高校時代から使ってる。
マミヤになる前は「ロベルト豪」とか名乗っていたけど、高1の時、親友(←熱狂的プロレスファン)に
「豪だし、おまえの絵と似てるし、これオマエじゃね?」
とズバリ聞かれたことをきっかけに、急きょマミヤに改名することにしたのだ。
ちなみに、その時は「オレじゃないよ」とウソついた。
治安の悪い男子校の世界でハガキ職人だなんてことがバレたら、恥ずかしくて生きていけないからだ。
藤波辰爾に「おまえ平田だろ」と突然聞かれたスーパーストロングマシンの気持ちが、少しわかった。
ともかく、何か別のペンネームにしなければならない。
それも急ぎで。
さて、何にしようか……と部屋をグルリと見渡すと、古本屋さんで買ってきた「プラモ狂四郎」という漫画が目に入った。
プラモデルに興味はなかったが、なんとなくタイトルの響きがカッコイイので買ってみるも、やはり興味はないので放置していた漫画だったが、「これからもらおう」と決意した。
プラモには興味ないけど、ミニ四駆は大好きだった。となると……田宮模型の狂四郎……タミヤ狂四郎!
……と思ったが、高1にもなって狂うほどミニ四駆をやってると誤解されても困る。しかしタミヤ狂四郎って響きも捨てがたい。そこでひらめいたのが、
映画を題材にしたファミコンの名作『スゥイートホーム』のラスボス「マミヤ夫人」だ!
と。
小学校低学年の頃、姉がプレイしていたファミコン版『スゥイートホーム』を、ずっと横で見学していた。
よって自分ではプレイしていないのだが、ラスボス「マミヤ夫人」のビジュアルと恐ろしさ、そしてBGMのカッコよさが、強く印象に残っていたのだ。
こうして、新ペンネームは「マミヤ狂四郎」に決定した。
すぐさま私は週プロ編集部に新ペンネームで新ネタを投稿し、
「ロベルト豪でしたが、今日からマミヤ狂四郎に改名します! もし今まで投稿していたネタが採用されたとしても、名前はマミヤ狂四郎でお願いします!」
とのメッセージを添えておいた。
完全なる常連投稿者だったため、翌週も私のネタは週プロに掲載されていた。
ロベルト豪として送ったネタだったが、ペンネームはしっかりと「マミヤ狂四郎」になっていた。
あの時の週プロ編集部の心遣いには、頭が下がるばかりである。
マミヤ狂四郎と名乗り始めて、25年くらい経とうとしている。
最近は「羽鳥さん」と呼ばれることの方が多いけど、昔から私のことを知っている知人は、今でも「マミヤさん」と呼んでくれている。
「マミヤさん」と呼ばれると素直に嬉しい。
「マミヤ」には、特別な愛着がある。
「マミヤ」と名の付くものには、自然と意識が向いてしまう。
「闇麻のマミヤ」、どんな内容なのだろう。
麻雀よくわからないけど、福本先生だし、きっと面白い漫画に違いない。