「マツキヨ、交代」
まさかの采配に、ベンチ内のチームメイトたち (口内の歯 )はどよめいた。
つい先日スタメン入りを果たしたばかりの「マツキヨ幅広ヘッド選手」に対し、なんと試合中にもかかわらず戦力外通告を言い渡したのだ。
非情とも言える決断を下した羽鳥監督は
「悪くはなかった。その大きさは認めざるを得ない。でも、結果としてプレミアムケアの良さを再確認することになってしまった」
と語り、
「いろいろ批判もあるだろう。しかし、一戦一戦の『気持ちよさ』や『楽しさ』を、ないがしろにすることはできない。決断は早い方が良い」
と、勝負に徹する姿勢を見せた。
その後、スタジアムをあとにする羽鳥監督を本紙は直撃。
詳しく話を聞くことに成功した。
羽鳥監督「スーパーの店内に『売り上げナンバーワン』と書いてあったが、あながちウソではないのかもしれない」
羽鳥監督「何って、そりゃプレミアムケアのことだよ。そりゃ値段は張るよ。マツキヨのより全然高かったと思う。でも……」
羽鳥監督「まず、やはり比べてしまうと、どうしてもマツキヨの安っぽさは否めない。プレミアムケアの金文字は、メガドライブの16-BITの文字みたいで非常にカッコイイんだよね」
羽鳥監督「ヘッドの大きさも、マツキヨの方が大きいんだけど、プレミアムケアくらいでちょうど良いと思ったんだ。マツキヨも悪くはないけど、プレミアムケアの方が総合力でバランスが良かった」
羽鳥監督「長さとかは、ほぼ互角、もしくはプレミアムケアの方が少し長いかな? まぁ、どちらにしても、プレミアムケアの方が口当たりが良いというか、気持ち良いんだよね」
この電撃交代について戦力外通告通告を言い渡されたマツキヨ幅広ヘッド選手は「悔しい。でも、これがプロの世界。第二の人生もがんばります」と語る。
なおマツキヨ幅広ヘッド選手は、「掃除用歯ブラシ」の一員として今後は活躍する予定。
持ち前の大きさとダイナミックさで、部屋の汚れを完封することが期待される。