なにやら自分の耳にフィットする曲が流れていたときに即やるのが「Shazam」で音楽を確認すること。
その時の温度や湿度、香りや感情までもがセットになった曲がすぐに出てくるのだから最高のアプリである。
Shazamるのは、日本国内のみならず、海外旅行中も同じ。
特に海外で見つけた「自分にフィットする曲」は、海外の香り付きで脳内にインプットされるからオトクなのだ。
が!
今回のタイ、あまり曲に意識がいっていなかったのか、それとも良い曲がなかったのか、2曲を持ち帰るだけに終わった。
もっと音楽のある空間に行っておけばよかったのかな……なんて振り返りつつ、その2曲を繰り返し聴いている。
それこそ、データが擦り切れるまで聴いている。
そういえば、いまだに探している一曲がある。
まだShazamもスマホもない2004年ごろ、インドのチェンナイの安宿のテレビから流れていた曲だ。
番組名はBBC。
ならあのカウントダウンの曲!? と思うかもしれないが、そうではない。
その時にある「文字だけのニュースを速報的 (簡易的)に流す時だけに流れていた、ドラムンベース調の曲」である。
この一曲を探しはじめてから、もう18年も経つ。
もうほんと、ありとあらゆる手段を使って探しまくった。
おそらく作曲者はテーマ曲と同じデビッド・ロウさんだと思うのだけれど、そうでないかもしれない。
脳内だけで繰り返される「ズンズンベンベンベンベーン♪」的なドラムンベース。
部屋のカビ臭さと、殺虫剤の残り香。
今にも爆発しそうなブラウン管のテレビ。
部屋の中だからって安心できないチェンナイの安宿。
完全セットでよみがえる。
あの時代にShazamがあったらなぁ……なんて思いながら。