同じようなものを買うくせがある。
「いいな」と思ったブランドの服ばかり買うとか。
同シリーズで数色揃えたりとか。
ふと気づいたら、楳図かずお先生の白黒版みたいになってた。
──楳図(うめず)かずお先生。
言わずと知れた日本を漫画史を代表するホラー漫画家にしてSF作家。
代表作は数知れず。
極限まで選考した「数に限りがある本棚」の一角を占めるほど、私は楳図かずお先生に影響を受けている。
そんな楳図かずお先生のファッションといえば、「赤と白のボーダー」だ。
※↓参照
どこに出るにも赤と白のボーダー。
それ以外の服を着ている先生を私は見たことがない。
ちなみに数年前、都内某所の駅で、遠くの方に楳図かずお先生がいるのを発見した。
あまりの衝撃に、おそれ多くも、お声をかける……なんてこと、できなかった。
神がその場にいるような感覚になり、何も私はできなかった。
あまりにも偉大すぎて。
そんな目の前にいる楳図かずお先生は、明らかに普段着なのに、やはり赤と白のボーダーを着ていた。
ある時、「有名人の自宅訪問」みたいなテレビ番組に楳図かずお先生が出ていた。
クローゼットの中、いろいろな「赤と白」で埋め尽くされていた。
そして今、私のクローゼットの中には、
いろいろな「黒と白のTシャツ」がある。
ハッと気づいたら、先生の黒白版みたいなことしてた。
先生がこんなこと言ってた。
「いろいろな赤と白がある赤と白の服の中の、特に厳選した赤と白の服です」
常に選考が行われてることを示唆する発言。
わかる。
私のクローゼットの中に入っている洋服も同じだ。
厳選に厳選をかさねた、究極の羽鳥クローゼット。
もちろん定期的に脱落者はいる。
弱肉強食の厳しい世界。
本物だけが生き残る。
それが羽鳥クローゼット。
その中に「黒と白のボーダーのTシャツ」というTシャツが4枚、正確には4種類並んでいる。
どれもこれも、個性派揃いの黒と白のTシャツ。
いろいろな、黒と白。
今後もまだまだ増えていくと思う。
そのくらい私は、「黒と白のボーダー」という「アイコン」を重要視している。
きっと近づきたいのだ。
おそれ多くも、神と崇める先生に。
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