狭い狭いLCCの飛行機。
具体的には、タイガーエア台湾。
私は3列先の通路側。
もう慣れっこなので全然OK。
途中、窓側の女性がトイレに立った。
寝ていた私は、隣の男性に起こされて気がついた。
道をあける真ん中の男性と通路側の私。
しかし、女性は帰ってこなかった。
はて?
なんでだろう?
……と疑問に思いながらしばらくノイズキャンセリングもオフにして「女性が帰ってくるとき再び道をあける待機」をしていたのだが、やがて理由らしきことがわかった気がした。
わりと瞬時に寝に入った隣の男性のイビキがハンパないのだ。
それはもう本当に「半端ない」という表現がふさわしく、ジャイアン並みの大音量。
しかし私は、
・AirPods Proのノイズキャンセリングで音楽を聴きながら寝ていた。
・そもそも周りが雑音だらけでも寝られる体質。
・むしろ常に何かしらの音がしていないと落ち着かない性格。
なので、まったく気づかなかったのである。
これはもしかして、あまりにもイビキがうるさいので、彼女は席を変えてもらったのでは?
そういえば、手荷物も全て持ってトイレに向かっていたな……とその時!
CAさんが私に声をかけてきた。
耳元でこそっと、こんなことを伝えてきた。
「とてもうるさいと思いますので、席替えしますか?」と。
とりあえず「はい」と答え、水などの荷物を持ってCAさんについて行くと……
誰も座っていない3列席に案内してくれた。
そして、
「広いので、ゆっくりできます。自由に使ってください」
と。
よくよく観察すると、この辺りの席は前との間隔が極端に狭いからか誰も座っておらず、この席の周りの人たちは全員3列を豪勢に使って横になっていた。
つまりはベッドエリアになっていた。
私も真似して靴を脱ぎ、3列使って横になった。
本当にものすごく狭い席だったが、寝るにはまったく支障なく、わりとぐっすり眠ることができた。
つまり、隣の人のイビキが凄すぎたおかげで、逆に快適に眠ることができたのだ。
こんなこともあるのだなぁ。
ありがとう、眠りのジャイアン。
席替えしてきっかけを作ってくれた窓側の女性にも感謝である。
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