
水木しげる先生の描く妖怪とは違うけれど、私は前々から『妖怪はいる』と思っている。
ただ私の思う妖怪は、『ゲゲゲの鬼太郎』に出てくるような、いわゆる妖怪とは少し違う。
わりとわんさかいる。
そこらへんにいる。
私の思う妖怪たちは、自分が妖怪だとは気づいていない。
客観視できていないから。
そのくせ他者を異端扱いしたりする。
とりあえずデリカシーに欠けている。
なんの躊躇もなく毒を吐く。
まともに浴びたら、こびりつくような。
デカい声で自分に都合の良い主張をする。
妖気にあてられた相手が参ってしまい、主張がまかり通ってしまうこともある。
そういうことを繰り返してきたので、無意識に図々しい。
自覚なく自分勝手な行動をする。
自覚なく他者に迷惑をかける。
自覚なく他者を傷つける。
それでいて卑怯、もしくはズルい。
しかし卑怯、あるいはズルい自覚がない。
絶望的なリテラシー。
壊滅的なモラル。
基本的にバカ。
バカゆえに自分が利口だと勘違いしている。
自分が正しいと思い込んでいる。
妖怪は妖怪とつるみがちになる。
なぜならマトモな者は自然と離れていくから。
だからなおさら自分が妖怪であることに気づかない。
──それが私が思う妖怪たちの基本的な習性だ。
大小あれど、強弱あれど、そこかしこに妖怪はいる。
そして一番怖いのは、自分もまた、知らないうちに妖怪になっているかもしれないことだ。
妖気を感じてゲゲゲとなる。
キタキタ、となる。
不意に訪れる「ゲゲゲのキタ郎」モード。
水木しげる先生の世界と、そう違わないのかも。
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