人は、「親離れ」を経て大人になりますが、私はいまだに「コミスタ離れ」ができないでいます。
コミスタ(ComicStudio)とは、セルシスって会社が出している漫画制作ソフト。その歴史は相当に古く、Ver.1.0シリーズは2001年に誕生しました。
オレは何年から使ってるのかな……と思い返してみたところ、どうも2003年(Ver.2.0シリーズ)くらいから使ってるっぽい。
んで、いま使っているのは、Mac版「ComicStudio EX」のVer.4.6.1。おそらくコミスタシリーズ最強にして最後のバージョン。
コミスタ4.0シリーズは2007年の発売と同時くらいに買ったので、もう12年ほど漫画仕事の相棒として使い続けています。なので、ショートカットをはじめとした、すべての操作を “体が覚えている” のです。
しかしながら数年前、コミスタシリーズのサポートは終了。現在は「CLIP STUDIO(通称クリスタ)」というソフトが主流になっていて、多くのデジタル漫画家がクリスタを使っていると思います。
ところが……!
これがなかなか、時間的にも、気持ち的にも、コミスタからクリスタに移行できないのです。
こんなブログを書いてる暇あったら少しでもクリスタの練習をすれば良いだけの話なのですが、「さあ漫画の仕事だ!」ってなったら使い慣れたコミスタでないと不安だし、使い慣れたカスタムブラシもあるし、使いまわしてる「マテリアル(コピペ素材)」もあるし……みたいな感じで、なかなか実戦配備できないのです。
ちなみに漫画家のくせして漫画家の知り合いが極端に少ない私でさえ、「コミスタに慣れちゃってるから、なかなかクリスタに移行できん……」と悩んでいるコミスタ派の漫画家さんの友達が2人ほどいたりします。わかる〜!
「じゃあ、そのままコミスタ使い続ければいいじゃん」
そう思う人もいるでしょう。実際わたしはコミスタを使い続けているのですが、ひとつ重大な弊害もあるのです。それこそが、「OSをアップデートできない」という弊害です。
聞くところによると、Windows版なら大丈夫らしいのですが、Mac版に限っては、「ComicStudio4.0シリーズはmacOS High Sierraでは起動いたしません。」と公式発表されております。
いま、私のMacのOSは、2016年にリリースされた、macOS(X)シリーズ13番目のバージョン「Sierra(シエラ)」のまま。
先の発表にあった「High Sierra(ハイシエラ)」は14番目で、現行のOSは15番目の「Mojave(モハベ)」……らしいです。さらに、今年の秋には、16番目のバージョン「Catalina(カタリナ)」が登場するとのこと。
クリスタを覚えないと、MacOSの最先端を味わえない。コミスタを使い続けている限り、私のMacは永遠に2016年の「Sierra」のまま。「コミスタ離れ」ができないと、大人になれないのです。困った。どうしよう。