驚異的に生命力の強いバラがあった。
なんと1ヶ月まるまる咲き続けた。
1ヶ月が経った直後、ボトボトと花びらが落ち始めた。
それはまるで「1ヶ月チャレンジ」をしていたかのように。
そんなバラに対し、私は最大限の愛情を注いで育てた。
毎日少しずつ茎を切って新鮮な断面を出し、栄養剤を少し入れつつ水換えをしていた。
あるポイントで「芽(?)」が出ているところに行き着いた。
そのまま捨てるのはもったいないので土に植えることにした。
それが先月の4月23日。
どうなるだろう。
もう一度花が咲いたら奇跡だな……なんて思いつつ。
すると、その1週間後の5月1日。
なんか葉っぱが増えている!!
明らかに成長している!
これはもしや、いけるのでは……!!!
ところが!
4日後の5月5日。
今日はどうだ? と観察してみると──
息絶えていた……。
抜いてみたけど、特に根っこみたいなのが生えているようすもなかった。
数日間「いけるか?」と見えていたのは、決して根付いたわけではなく、単に「驚異的に生命力の強かった」から、茎の一部だけでも驚異的に生き続けてしまった……のだと思われる。
花びらが落ち、枯れてしまってからも、まだ驚異的な生命力で「おまけのビックリ」を見せてくれた赤いバラ。
本当にタフなバラだった。