リンゴが好きだ。
好きな果物の中でもベスト3に入るくらい好き。
しかし、リンゴほどギャンブル性の高い食べ物はない。
たまに、蜜入りに「当たる」と狂喜乱舞。
食感的に「当たり」な時も嬉しい。
しかし、その逆はひどく落ち込む。
見た目が同じでも、中身がボケていたり。
ブランドりんごであってもボケていたり。
見分け方もあるようだけど百発百中ではない。
高いブランドりんごを段ボールで買ったのに、結果的に中身が全てボケていた……なんて話もたまに聞く。
悲劇としか言いようがない。
しかし。
特にそれは問題にならない。
ネットでも燃えない。
そのギャンブル性は、暗黙の了解。
みな、ため息と共に「許す」。
人は、なぜかリンゴには寛容である。
私は思った。
これ、DNAレベルで人間に備わっている寛容性なのではないか? と。
禁断のリンゴを手にしたアダムとイブの時からDNAに書き込まれている「許せ」という指令なのでは。
そんな事を思ったり。
今日のリンゴは当たるといいな。
いや、でも、たとえボケていたとしても許すけども。
残念だけど、怒る気にはなれない。