漫画家マミヤ狂四郎は、ギャグ漫画家である。
どーしよーもない漫画を描いて、読者に「どーしよーもねーな」と笑ってもらうのが生き甲斐だ。
しかし、どーしても私のメンタルの調子が良くない時もある。
「ずーん」って感じの。
天気で言うなら曇り空。
なのに、やらなきゃいけないことは「人を笑わすこと」。
しかも締切もあるから逃げることはできない。
泣きながら笑わせるみたいな感じで執筆に挑んだことなんて100回以上は絶対にある。
そんな「ずーん」という名の落とし穴だけど、なんとか上手く乗り越えられる時もある。
いや、ほぼ、気合いと根性で乗り越えられる。
「ずーん」の気分なのに、よくもこんなアホなこと描けるな……と自分で感心することもある。
なんか、スイッチが入るのだ。
漫画を描いているときだけ、「ずーん」から脱せられるスイッチが入るのだ。
スーパーストロングマシーンならぬ、笑わせマシーンと化すのだ。
そして自分で描いた漫画で「しょーもねーな」と笑うと「ずーん」な気持ちも消えてゆく。
なんという自浄作用。
だが、いまいちスイッチが入らなくて、「ずーん」から抜けなせないときもある。
それが今回のBugBugの1ページ告知漫画である。
とはいえ、別に「ずーん」な内容ではない。
そこは腐ってもプロ。
少しだけなんか「自暴自棄」になっていたり、なーんか「しみじみ」していたりするけれど、しっかりと漫画にはなっていると自負している。
ただ、覚えておいて欲しいのは、漫画家、特に「自分が出てくるような日記系漫画」みたいなのを描いている漫画家さんがメンタルを崩したときは、漫画のどこかしらにその影響が出るということ。
そんなの仕方ない。
自分を切り売りしているのだから。
出て当然。
人間だもの。
それがギャグ漫画なら、なおさらわかりやすいと思う。
漫画のテンションがいつもとは違うから。
なーんか様子がおかしいな、と思ったら、どうぞお察しください。
ただし、落としたり (締切をぶっちぎって間に合わなくなること)はしない。
ちゃんと描くことは描き切る。
そこはプロだから。
20年以上やってるプロだから。
ちなみに、この漫画の執筆時の「ずーん」な状態は、今はもう平気。
9月によくある「ずーん」だった。
私の中で「9月病」と呼んでるやつだ。
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