引っ越し業者の一括見積もりみたいなのに連絡したら、ジャンジャン電話がかかってきた。
荷物の量や日程を説明すると、だいたいどこの業者も「業界的な相場」を説明する。
しかしその相場と言うのが実に怪しく、みんな6万円だの65000円だの言うのだ。
ところがその直後、彼、彼女らは、まるでテレビの通販番組みたいな口調で
「がんばらせていただきます!」
と言う。
うむ、がんばってくれ。
そして「がんばり」によって、その価格は一気に半額にまで下落する。
35000円。
33000円。
電話に対応している最中にも、メールで見積価格が届きまくる。
31700円。
30580円。
こうなると、さきほどの「業界的な相場」である6万円というのは何なのかと思えてくる。
真の業界的な相場は3万円なのではないかと。
みんな、本当ににがんばったのか?
結局、段ボールを30箱もくれるという業者さんにした。
話も丁寧で信用できそうだったので、31900円でお願いすることに。
もう決めた。
これでいい。
しかしまだ電話がジャンジャンかかってくる。
「あー、もう決まってしまったのですか。お客さまの日程と量ですと3万円を切ることも不可能ではないのですが……」
クゥー!
なんでもっと早く電話してこないの!
連絡スピードもがんばれよ。
もう今からキャンセル変更なんて面倒くさいよぅ。
そしたら、また別の業者が……
「ああ、もう決まっちゃいましたか。1万円台でもダメですかね?」
おい!
3万円台はどこいった!
業界的な相場って……。