どうしようもなく「いちごミルク」が飲みたい時期があった。
でも栄養もないし……みたいな感じで二の足を踏んでいた。
しかし、ある時。
ひょんなことから「いちごミルク」の飲料を飲むチャンスがやってきた。
自動販売機で売ってるペットボトルのやつ。
心の中で “ついに念願の……!” と歓喜の思いでグビリと飲んだ。
が。
そんなに美味しくなかった……。
その商品が単純に美味くなかったのか、それとも私の理想が高すぎたのかは、わからない。
ただただ、「うまい!」とは思えなくなっていたのだ。
その時、なぜかわたしはこう思った。
いまの「いちごミルク」が、たぶん人生最後の「いちごミルク」になるだろう──と。
おそらくたぶん、もう二度と自分から「いちごミルク」を買うことはない。
そんなものは、山ほどある。
でもなぜか、「いちごミルク」だけは、「人生最後になるかもな」と思ったのであった。
なんでだろ。
思い入れが強かったりするのかな?
よくわからないけど、いちごミルクは、もう飲まない。
きっと。