先日、新たに観葉植物「パキラ」を買った。
もうかれこれ7〜8年ほど連れ添ってきた先代パキラが、ついにお亡くなりになられたからだ。
サイズは10号。
背丈で言うなら160センチくらいか。
通販で買おうと決めていて、いくつかの有名通販サイトを物色。
だいたい2万円以上はする。
デカいし、まあ、そんなもんだろうな……と思ってたら!
6999円。
思わず二度見。
なにやら異常に安い超激安の10号パキラが売っていたのだ。
とはいえ、送料4,600円かかるらしく、合計は11,599円 (税込)になるとのこと。
それでも安い。
ネット相場の約半額だ。
迷うことなく即ポチした。
しかし。
数日経っても、な〜んの連絡もない。
配達状況のステータスも、準備さえ行われていないようす。
しかし購入履歴にはしっかりと記録されているので、お金は引き落とされているもよう。
はて?
不安に思った私は、購入したショップにメールを書いた。
「何も連絡がないうえ、発送ステータスも変化がないが、どうなっていますでしょう?」と。
しかし、一切、返事はなかった。
気持ち良いほどのシカトっぷり。
そして注文してから1週間を超えた時、さすがにいよいよこれはマズイぞ……と思い、通販サイトに連絡してみると「ショップに直接電話しろ」との指示。
なんとかして電話番号を調べ上げ、緊張しながらかけてみると……出たのは、おばあさん的な声の女性だった。
「はい、はい、ああ、パキラ。はい。では、担当者から折り返し電話させますので、お名前と、お電話番号を……」
非常に落ち着いた、ゆっくりとした口調で対応してくれた。
お店というより、「電話したら友達んちのおばあちゃんにつながった」的な感覚に近い。
また、謝罪もなければ、通販サイトの「注文番号」とかを聞いてこなかったのも、お店ではなく「ひとんち感」が強まった要因かもしれない。
すると10分ほどして、電話がかかってきた。
あらかじめおばあちゃんに「12時から仕事のミーティングが始まるので、それまでに間に合わない場合は、12時半以降にかけてください」と伝えておいたのに、11:58くらいにかかってきた。
おい〜……。
確かに12時前だけど……と思いながらも、これに出なかったらまた連絡つかなくなりそうなので、電話に出た。
男性。
まあ、声のトーンから、私と同じくらいの年代であろう男性の声。
それは良いとして、彼は、謝罪の一言もなく、それがさも当然の対応とばかりに、こんなことを私に告げた。
「パキラ、ちょうど今日、市場でいいのが仕入れられたので、明日か明後日には持っていけますよ。玄関前に置いておけばいいですか?」
……えっ?
ちょ、ちょっと待って。
とりあえず私は、仕事もあるしで「はい。置き配で良いので、それでお願いします」と告げ電話を切ったが、ちょっと待って。
つまりこれって……
モノが無い状態で売ってたってこと?
注文が来てから、探しに行ってたってこと?
何もステータスが変わらなかったのは「まだいいのが手に入ってなかったから」ってこと?
さらに、配達してくれるのは大手配送屋さんではなく、ショップ自身ってこと?
えーっ?
で、結局、翌日は来ないで、翌々日にパキラは我が家に届けられた。
梱包らしい梱包も一切なく、そのままの状態でドン! と玄関前に置かれていた。
玄関カメラの映像をチェックすると、配達業者ではなく、普通のおじさんがヨイショと持ってきていた。
つまり、この店のビジネススタイルは、
モノは無いけど、激安価格で買い手を募る
↓
その価格に見合うブツを市場で競り落とす
↓
自ら持っていく
てな感じであり、おそらくだけど、儲けらしい儲けは「送料のところだけ」なのでは無いかと思われる。
あとは在庫を抱えなくて良いという利点もあるが……。
シンプルといえばシンプルだけど、ものすごく博打的な商売の方法だな……とビックリしたのであった。
もしも価格に見合う「いいの」が仕入れられなかったら、どうするつもりだったのだろう……?
ノー連絡の期間がもう少し長引く感じだろうか?
謎は深まるばかりだし、時間もかかりゃ、すったもんだもあったけど、まぁ相場よりかなり安く手に入ったので、私としては「まあいいか」と思っている。
すごい商売のやり方をしてる店もあるもんだ。