マジか、と思った。
ココカラファインのルーレットだ。
知らない人のために簡単に説明すると、
「会計時にココカラファインのアプリを見せると店員さんから促される『運試しルーレット』のことで、金額にもよるかもだけど、いつも2回ほど回せる。2等とか当たると数%オフのクーポンが出てくる」
みたいなやつである。
私の場合は、大抵、当たる。
1回目ハズレでも2回目に当たったりで、結局10パーだか15パーだか、そこらの割引クーポン券が出てきてヤッター! みたいな。
ただ、レジ行列ができてる時にこのルーレットを回すのは、なかなか感情的に複雑なものがある。
後ろに人が並んでいるのに「2回まわして」「しかもルーレット」である。
ボタンをポンと押したら瞬時に当たり外れが決まるモノではなく、呑気に「まわる」のである。
ストップを押したら、ゆっくり、ゆっくり、はずれ……いや……アタリー! みたいな。
早くせえと。
しかも、そんなのが「2回」。
しかし、後ろに人が並んでいるのである。
よって小心者の私は、できるだけスピーディーに「ルーレット2回」を終わらせようと、「スタート、ストップ」をダダン! と連打する勢いでレジ前のルーレット儀式を済ませている。
ところが、そんなおざなりな心構えでも、必ず当たるのだ。
10パーだか15パーだかのオフ券が。
なので私は、密かにこう思っていた。
「必ず当たるクーポンなのに、わざわざルーレットを2回も回させて……なんという茶番!」
と。
ところがである。
先日、これまたレジは行列。
私の番になり。
アプリ見せるとルーレット。
今回も2回。
早く終わらせようと、ダダン! とスタートストップ。
1回目ハズレ。
まあいつものこと。
2回目もダダン!
すると……
2回目もハズレ!
店員さん「あー、今回は、残念ながら何もナシということで……」
えーーーーーっ!
いいんだ。
「何もナシ」なんて、そんなのは良い。
それより何より私が驚いたのは、「このルーレット、ガチだったの?」ってこと。
行列できてる中、2回も回して、2回ともハズレで「何もナシ」で普通に会計。
つまり、ルーレットを2回まわしてた1分くらいは、完全なる意味のない時間……。
そんな時間を作ったのは、私の運がないせいで……!
待ってくれてた店員さん、スミマセン……!
並んでいる人たち、スミマセン……!
なんなんだこの気まずさは……!
9回裏ツーアウト満塁サヨナラのチャンスと最高のお膳立てが整った打席で、ファールでネバりまくった挙句、最後はピッチャーゴロで打ち取られてゲームセットした感とでも言おうか。
いずれにせよ、ガチ。
それだけは言える。
これからもルーレットが回せる間は回すけど。
「2回まわして2回ともハズレる時もある」ということだけは、ココカラファインを使う皆様にお伝えしておきたいなと。
そう思ったのです。