こいつが負けたのを見たのは初めてかもしれない。
たいていのやつには勝てる。
それがコーヒー牛乳。
特に雪印のコーヒー牛乳。
うまいのはもちろん。
重さ的な圧もある。
超パワーファイター。
それが雪印のコーヒー牛乳。
ところが昨晩。
信じられないことが起きた。
「みつまめ」を食べたのだ。
寒天の入ったみつまめ。
しかも「追いみつ」もしてしまい……。
とんでもない甘味と重さでクる。
みつ豆、お前、本当に「和」なのかと。
「洋」にもワンパンで勝てるのでは?
そのくらいヘビィな食べ物。
そんなみつまめを食べた直後、なんの気なしにコーヒー牛乳を飲んでみたら……
薄かった。
あの圧倒的ブルファイターである雪印コーヒー牛乳が、あろうことか薄〜く感じたのだ。
その直前のみつまめパワーと重さに完全に負けていて。
みつまめの余韻に、完全に飲まれている。
私が飲んでいるのはコーヒー牛乳だが、そんなコーヒー牛乳自身がみつまめの余波に飲み込まれ、いや、かき消されていたのだ。
初めてだった。
雪印のコーヒー牛乳が負けるのを見たのは。
いや、みつまめ(しかも追いみつ)がスゴすぎたのか。
こやつ、ショートケーキにも絶対に勝てる気がする。
いずれにしても。
私の中での秩序が少し変わった。
「みつまめ (追いみつ)」の破壊力は相当にスゴイ。
もう何を持ってきても勝てないと思う。
抵抗しようとしても無駄。
なので対抗するわけではなく、緑茶で並走するのが良いのだな……と、あらためて思った。
あらがうことなく。
お互いを尊重し合い。
夫婦円満。
世界平和。
そんな言葉が頭をよぎった。
薄いコーヒー牛乳を飲みながら。
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