このテーブルは、もともと私のものだった。
数ヶ月前に粗大ゴミで出したのだ。
きちんとお金を払い、シールを貼って、マンションの共有エリアに置いておいた。
そしたら、回収業者さんか来る前に、誰かが持ち帰ったのである。
きっとシールを剥がして使うのだろう。
業者さんが無駄足になってしまうけど、リサイクルにもなるし、第二の人生、それはそれで良しかなと思っていた。
ところが一昨日。
ひょっこりと。
数ヶ月ぶりに戻ってきた。
粗大ゴミのシールも貼っていない状態で、わざわざ私のマンションの共用エリアに戻されていたのである。
こんな身勝手なことありますか。
欲しかったら持ち帰り、いらなくなったら元に戻す。
せめて粗大ゴミの予約を入れ、お金を払ってシールを貼りつけて戻して欲しい。
なんて無責任な。
ひどすぎる。
世が世で、もしも私が大名なら、三日三晩飲まず食わず大衆の面前で体育座りの刑に処す。
私は、そのテーブルの横を通るたびに、なぜか罪悪感を感じてしまう。
なぜって、もともと私のモノだったから。
もう一度わたしが予約を入れて、お金を払って粗大ゴミの手配をした方が良いのかな? と。
きっとここに放置した輩は、わたしがそんな事を考えているなんて1ミリも思っていないだろう。
その人の頭の中には、もうこのテーブルのテの字も無いのだろう。
それが何より腹立たしく、かつ悲しい。
それにしてもこのテーブル、どうなるのだろう。
誰が始末するのだろう。
かわいそうだから、もう一度我が家に迎え入れようかな……なんて考えたりも。
う〜む。
また悩みが一つ増えた。