私は電車が覚えられない。
「何線」なのか、わからない。
色とかで記憶している。
緑、赤、黄色、オレンジ、灰色とか。
飲み会があり、解散。
方向の違う二手にわかれ。
我々3人は、駅へ。
「どっち方面ですか?」
「わたしは〜」
そんな感じの会話になり、なんとか線、なんとか線とか言ってるけどよくわからず。
「羽鳥さんは?」
そう聞かれたけど、私は何線なのかよくわからないので、
「黄色のどこかで乗り換えます」
そう答えた。
黄色ってのは、アレだ。
錦糸町とか、秋葉原とか、御茶ノ水とか、そんで新宿とかの、あの線。
で、そしたら、みんな (2人)にも「黄色」が通じて、「あー、黄色、はいはい」となり。
よかった。
そんで、あらためて、みんなどこまで一緒で、どこの駅でわかれるのか聞いてみたら、ひとりの男が
「まずこの電車に乗って、みなさんで黄色の電車がある駅に。そしてその後は全員黄色なんですが、彼は逆方向の黄色。そして私と羽鳥さんは同じ黄色に乗って、私は●●で乗り換え。羽鳥さんはそのまま黄色に乗って●●で乗り換えです」
みたいな感じで、黄色ベースで説明してくれたのであった。
「なんとか線」とかで説明されても、私がチンプンカンプンになることを分かってくれていたのか。
それとも、私が「黄色」と呼んでいるから、話を合わせてくれたのか。
いずれにしても、やさしい。
私は、すぐに彼の説明がわかったし、ますます彼のファンになった。
黄色で説明してくれたのは、私の尊敬するデスマッチファイター「シャドウWX」選手である。
強い男は、優しい。
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