先日、こんなことがあった。
ルカと同じく、チャオスもチャオスでネタがないって困っているから、私も必死にネタを探した。
そしたらケンタッキーにケニア限定のメニューがあることを発見!
それこそが『ザ・肉肉バーガー』であり、詳しくは記事を参照。
【ケンタッキー】これがケニア限定『ザ・肉肉バーガー』だ! ポテトとチーズをマヨネーズ付きのフライドチキンで挟んだジャンクの祭典 / カンバ通信:第93回 | ロケットニュース24
話を戻して、さっそくチャオスに「これ行ってみたら?」と提案。
ところが1つ約600円のハンバーガーにたじろぐ彼。
「もちろん経費で出すから心配御無用!」と伝えると、チャオスは大喜びで「ヒャッハー!」とウキウキの即レス。
そして「いますぐ行ってくる!」と即GOしたのだった。
やがて30分もしないうち、チャオスから写真が送られてきた。
本当に早い。
ちなみに、どんな写真を撮るべきなのかは事前に指示しておいた。
ハンバーガーをとりあげたロケットニュースの過去記事を見せて、「こういう写真を撮るんだぞ」と。
店の外観写真から始まって、ブツの全体、ブツをめくったり、断面を撮ったり。
できれば食ってるシーンも欲しいよね、みたいな。
このような基本の姿勢については、これまでにも何回か説明してきたが、今回あらためて伝えておいた。
貴重なネタなので念押ししたのだ。
ところが……。
私のApple Watchがブルブルと振動し始めた。
チャットアプリからの通知だ。
それはチャオスから続々と写真が送られていることを意味している。
キャッチャーのように構える私。
さあ来い!
まずは店の外観。
これはOK。
続いて店の中。
メニュー。
お、買ったんだな。
袋から出した。
裏面。
これはエナジードリンクをネタにしたときにレクチャーした「裏面も必ず撮れ」の教え。
忘れないで実践するとは、チャオスえらい!
グッジョブだ。
しかし……
え? もう食ってる?
うまそうに食べるチャオス。
すっげー幸せそうな顔で食べるチャオス。もはや顔芸レベルのチャオスの笑み。
そして!
「まじでうまかった」
という言葉と共に、私のApple Watchの震えが止まった。
怒涛の写真送信ラッシュが止まったのだ。
何があっだんだろ?
だってまだ、ハンバーガー自体の写真が送られてきてない。
そこでチャオスに聞いてみた。
「なぁ、モノの写真は?」と。
すると!
「腹が減っていたんで、すでに食べちゃった」
……は?
しかも、これで取材を終わらそうとしている。
ちなみにチャオスは「ハングリー」を「アングリー」と書く癖があるのだが、アングリーしたのは私の方で、片岡鶴太郎ばりに「プッツーン」とブチ切れ、静まり返ったApple Watchの代わりにプルプルと私が怒りに震えていた。
つたない英語で烈火の如く怒る私。
テメ- ナニシテンダ コノヤロ-ッ!!!
そして
「もう一回行って同じもん食ってこい!! そんでオレが指示した通りの写真を撮ってこ〜いッ!!!!」。
チャオスは「イエッサー!」と返事した。
ルカもマブダチ、チャオスもマブダチ。
だから怒ったりしたくはない。
でも仕事となれば話は別。
半端な仕事で日本の金がもらえると思ってほしくない。
日本の仕事は厳しいけど、ちゃんとやれば報われる。
ちゃんとやらなかったら、金も信用も得られない。
それをわかってもらわないと、彼らの未来のためにも、そしてロケットと私の未来のためにも、はては日本とケニアの未来のためにもよくないと思うのだ。
だから怒るときは怒る。
その後チャオスからは、しっかりとした写真が送られてきた。
きちんとした長文の説明も添えてきた。
私は「グッジョブ」と労った。
そしてソッコーで記事を仕上げ、その日のうちに公開したら、いつものカンバ通信より だいぶ成績の良い回となった。
私は改めて「いつもよりウケたよ! お疲れさん!」と労った。
チャオスは言った。
「そりゃよかった! もういちど食べたい!」