行列ができてるお店を見ると「美味いんだろうなぁ〜」と思う。
その美味さを体験したくて、いつしか私も行列に並ぶようになった。
祖父からの教え「メシだけには並ぶな!」を破っているので大変心苦しいが、美味しいものが食べたいのだ。
おじいちゃん、ごめんなさい。
で、並んだ結果、ほとんど美味しい。
心に残る料理、並んで良かったと思う作品ばかり。
そんな経験が多いから、ほぼ躊躇なく飲食店に並ぶようになったのだが、なかには「え?」と思った店があったのも事実。
1時間以上も並んで、かつ高価なご飯を食べての「え」なのだから、心のダメージは凄まじい。
そんなお店なのに、いつ行っても並んでいる。
いったい何故あの味で並ぶのか本当に謎だが、事実として連日並んでいる。
みな私のように「一見さん」なのか?
それとも、まさかの常連さんなのか?
なぜイマイチなのに廃れないのか。
一度「行列店」になったら、もう勝ちモードになってしまうのか?
いずれにしても、「並んでいるから絶対に美味い」というわけではないということを学びつつある今日この頃。
もちろん好みもあるとは思うけど。
「えー、この味で? インパクトだけでは……」
「えー、この味で? レア感だけでは……」
みたいなことになるのが怖い。
なにせ「無の行列時間」を捧げているのだから。
できることなら、並ばずに美味いメシにありつきたい。
そしたらおじいちゃんにも顔向けできるから。