いよいよ本日は肛門手術。
※↓参照
よって腸を綺麗にする必要があるため、坐薬を肛門内に入れようとしているのだが、これがなかなか難しい。
まず難しいのは、肛門の穴がどこなのかよくわからないということ。
ここかな? ここかな? と、ロケット型の坐薬の弾頭を当てがい様子を見る。
そして「ここだ」となっても、そう簡単には入らない。
完全に「脱力」しないと入らない。
キックボクシングでも、そして文章でも漫画でも、すべてにおいて「脱力」は大切なテクニックなのだが、肛門においても脱力は必須。
完全に全神経を脱力モードにし、肛門に当てがった坐薬を押し込む指だけに力を入れる。
すると、「ニュッ」っと入る。
しかし、戦いはここからなのである。
私の心、そして身体的には、脱力もしているし、坐薬を受け入れる体制は万全。
どうぞ、坐薬さん、来てください。
ようこそ、くらいの気持ちで、完全に坐薬が「入った」となるところまで押し込む。
しかし、肛門は「ダメです」と押し返す。
ニュッと入れたのに、ニュッと出てきてしまうのである。
押し問答というか。
出たり入ったり。
坐薬が難民みたいになってしまっているのだ。
もうこうなったらパワープレイするしかないなと、指の第一関節が入るくらいまで奥に押し込む。
さらに、
肛門に人差し指を突っ込んだまま立ち上がり、様子を見る。
いけたか。
大丈夫か……と指を抜くと、坐薬も一緒に「ニュッ」と出てきてしまうのである。
もう、どうしたらいいのか。
私は、肛門に指を突っ込んだまま、直立不動で考える。
ロダンの彫刻「考える人」は座りながら頬杖して考えていたが、私は立って肛門に指を突っ込みながら考える人になっていた。
と、その時、私は突如ひらめいた。
第一関節まで入れた指を、高速振動させてみたらどうだろう? と。
高速で小刻みに突くうえ、高速で揺らす。
ブルブルブルブル……と自ら肛門に刺激を送り、「おわわわわ!」と少し変な気持ちになりそうになるも、結果としては私の勝ち。
あれだけ拒否していた肛門も、グッタリとしたのか、ようやく坐薬を受け入れてくれたのである。
それにしても、なんというわがままな肛門であろうか。
本日の手術で、少しは素直になってくれれば良いのだが……。
※↓続編
【指2本スムーズ】目が覚めたらケツの穴のデカい男になっていた - 羽鳥商店
|