羽鳥商店

GO羽鳥(マミヤ狂四郎)の自由帳。

プロフェッショナル・下ネタ漫画家のお仕事

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昨日、毎月続くお仕事の漫画を描いていた。

とある雑誌で、もうかれこれ10年以上も続く、1ページの連載漫画だ。

そう、私は漫画家なのだ。

まもなくキャリア20年に到達するプロの漫画家なのだ。

 

昨日の漫画は、ある意味、金玉が主役だった。

詳しく説明するとネタバレになるからボンヤリとしか言えないが、厳密に言えば金玉は金玉でも、玉袋が主役だった。

 

プロフェッショナルを自負するだけあって、細部にはこだわる。

 

こういう時、私は自分のナニを撮影し、そのまま使うことが多い。

徹底的にリアリティを追求したいからだ。

ウソは描きたくないのだ。

 

とはいえ、そのまま使ったら卑猥物チンレツ罪等で逮捕されかねないので、大きめのモザイクをかけたり、強めのボカシを入れたり、あるいはシルエット加工したりする。

出版社に迷惑はかけたくはない。

そういう無茶はしない。

 

 

昨日の漫画もそうだった。

金玉……いや、正確には、裏玉の写真が必要だったので、iPhone11Proを机の上に立てかけ、パンツを脱ぎ、iPhone11Proに尻を向けるかたちで前屈した。

 

レンズはインカメ。

 

iPhone11Proの画面には、私の尻と裏玉と、逆さになった私の顔が両足の隙間から映っていた。ヤッホー、という感じだ。

 

それにしてもすごい構図。

なにせ尻と肛門と裏玉と顔面が、まるでトーテムポールのように1列になって狭い画角に収まっているのだ。

そのまま正方形のインスタにアップしても良いくらいの構図だったが、心なしか、最先端のiPhone11Proが泣いていたように思えた。

 

しかしこれは仕事である。

妥協は絶対に許さない。

それが漫画家としてのモットーだ。

 

さて、こういう時に便利なのがBluetoothの遠隔シャッター。

ハイテクも駆使するのが私のモットー。

しかし、いくらボタンを押してもウンともスンともいわない。

なんてこった。

あろうことか電池が切れていたのだ。

 

仕方ないので、iPhoneに肛門を見せつけながら、ヨイショと逆手を伸ばして画面をポチし、シャッターを切った。

手だけを伸ばさないと、黄金の比率が崩れてしまう。

ギックリ腰とかにならないよう、ヨガの達人になった気持ちでシャッターボタンに手を伸ばしていた。

 

そして確認。

 

そこには、iPhone11Proの最先端技術をフルに発揮したであろう高解像度かつ多彩な画角で撮影された私の裏玉写真が保存されていた。

 

その裏玉写真をすぐさまMacBook ProにAirDrop転送し、漫画ソフトに取り込んだ。

最先端のハイテクを駆使しまくるのが私のモットーなのだ。

 

ちなみに今回の金玉(裏玉)は、「トレース」という形で描写した。

見事な裏玉のシルエットを描くことができた。

単なる「U」ではなく、複雑かつリアルな曲線をもった裏玉シルエットが描けたのだ。

パッと見は単なるシルエットだ。

しかしそのシルエットの裏側には、私の金玉があったのである。

こういうのを求めているのだ。

 

そして漫画は完成した。

 

何度も何度も読み返す。

読者の気持ちになって読み返す。

そのたびに、自分で笑う。

馬鹿馬鹿しすぎて笑うしかないのだ。

満足いく内容どころか、今年一番の出来ではないか? と思うほどの自信作になった。

 

この出来なら、おそらく担当の編集さんだって笑うはず。

このところ、ずっと金玉ネタにハマってしまい、ここ数ヶ月のオチは全て金玉なのだが、それでも担当さんは笑ってくれるだろう。

とっくに締切は過ぎているけど、絶対に笑うはず。

いい仕事ができた。

 

私の仕事は笑わせること。

あまりにもバカバカしすぎて、悩みなんてどうでもよくさせること。

生きづらく思っている人に「こんなバカがいるなら、生きよう」と思ってもらうこと。

それが私の思う漫画家としての仕事だ。

誇り高き仕事だ。

 

きっと来月もまた、金玉で落とす。

笑ってもらうために。

 

神の見えざる金玉

神の見えざる金玉